コラム
西尾孝之(Takayuki Nishio)
2025年10月14日、Oracle AI World当日にOracle AI Database 26aiが電撃発表されました。
いままで長らく使ってきた「Oracle Database」の名前から、「Oracle AI Database」へと進化!
オラクル社のAIへの力の入れ具合が感じられます。
そして、Oracle Cloud のDB作成メニューから23aiがまさかの削除!
メインストリームは 19c と 26ai の2本となりました。(10/14現時点では23aiを作成する方法もあります。)
そんな26aiを日本最速検証して、ご紹介いたします。
※注意:なおクラウド環境はアップデートが早いため、最新情報は別途ご確認ください。10/14リリース当日の情報になります。
(写真)Oracle AI WorldでAIについて語るオラクルコーポレーション会長のラリーエリソン
オラクル社のデータベースの特徴として、Oracle Databaseがあればどんなデータも扱えるということがあります。他社ではベクトル型はベクトルデータベース、分析用は分析データベースのように、用途ごとにデータベースを準備する必要があることも珍しくありません。
Oracle Databaseがあればデータのすべてを扱える。それがOracle Databaseの特徴です。
そんな中、ベクトル型などのAI時代に必要な主要なデータ型やワークロードに対し、AIがシームレスに組み込まれている点が26aiの特徴となります。
AIベクトル検索や、データベース管理、データ開発、アプリケーション開発、分析といった様々なエリアでAIの活用が促進されます。
⇒Oracle AI Database 26ai のプレスリリースは以下をご覧ください。
https://www.oracle.com/jp/news/announcement/ai-world-database-26ai-powers-the-ai-for-data-revolution-2025-10-14/
現状、Oracle AI Database 26aiのオンプレ製品版はリリースされていません。
Free版という使用リソース限定版(サポートもない)が、LinuxおよびWindowsで提供されています。
リソース制限(例:データは20GBまでしか扱えない)はありますが、機能としてはほぼフル機能です。
インストールは簡単です。QuickStartGuideやQiita等の記事をみてみてください。Linux版は3コマンドでインストールが完結します。
⇒マニュアルも提供されています。
https://docs.oracle.com/en/database/oracle/oracle-database/26/index.html
⇒ダウンロードは以下から行えます。
https://www.oracle.com/jp/database/free/get-started/
Oracle Cloudのコンソールメニューを紹介します。
いままで「Oracle Database」だったメニューが「Oracle AI Database」になりました。
続いてBaseDBやAutonomousDatabaseをみてみると、「26ai」が出てきます。驚くことに 23ai がなくなっています。19cと、26aiがメインストリームになるようです。
なお、バージョン選択の上部にある「使用可能なすべてのバージョンの表示」スイッチを入れると、23aiのバージョンも出てきますので、現時点ではまだ作成可能です。
本章の情報は「Release Schedule of Current Database Releases (Doc ID 742060.1)」出展となります。
記事内の重要なキーワードは「Oracle Database 23ai replaced by Oracle AI Database 26ai」
この文の通り、23aiは26aiに置き換わりました。そのためサポート期間を表す表からも23aiはなくなっています。これでOracleCloudのメニューから表記がなくなったのも納得です。
26aiのプレミアサポート期間は、23aiと同様2031年となっています。
以下、2025/10/14現在のサポート期間を表す表です。今後変更される可能性もあるため、必ず最新情報を確認ください。
上記で紹介したFree版を導入してバージョンを確認すると、実は以下のように 23.26 となっています。そのため、26aiはまったく新しい製品というよりは、23aiの最新パッチ適用版のようなイメージで進んでいきそうです。
今後に期待しましょう!