事例紹介

  • 株式会社ICSパートナーズ様 オフショア ラボラトリー型開発 財務会計パッケージ事例

    ソリューション オフショア
    サービス ラボラトリー型開発

新たなオフショアとして「ミャンマーラボ」を活用し継続的にタッグを組みながら会計システムの新機能を開発

ICSパートナーズは、多様なシステム開発を支える人材リソースの拡充を図るべく、新たなオフショア開発の体制として第一コンピュータリソース(DCR)の「ミャンマーラボ」を活用。社内人材と一体となった緊密なコラボレーションにより、多くの開発プロジェクトを推進している。
  • 導入前の課題

    • ・会社規模の拡大に伴い、開発人材の確保が困難になっていた。
    • ・開発人材を正規雇用するにしても人件費の負担が課題になっていた。
    • ・繁忙期と閑散期にうまく対応できなければ、貴重な人材リソースが無駄になってしまう。
  • 導入後の効果

    • ・日本固有の税制度や商習慣、仕事の進め方などを理解したミャンマーラボの開発人材を登用。
    • ・オフショア開発における一人あたりの単価が安価なので、コスト負担が少ない。
    • ・設計フェーズから先はほぼ一括してミャンマーラボが担当する体制を構築できた。

拡大するシステム開発の人材リソースをいかに確保するか

40年以上にわたり会計システム専門ベンダーとして、開発から販売、サポートまで一貫体制でビジネスを展開してきたICSパートナーズ。同社では、大手・中堅企業やグループ統一に最適な会計システムとして「OPEN21 SIAS」を提供しているほか、Accounting(会計)とTechnology(技術)を組み合わせた新しい開発コンセプト「Accountech(アカウンテック)」にも注力している。
ただ、新技術や新製品の開発に注力していくためには、大量の人材リソースが必要となる。同社は長らく内製開発にこだわり、開発体制の拡充に努めてきたが、会社規模の拡大に伴い、その取り組みも次第に困難になってきた。
開発本部の山崎 太氏は、「開発に携わるすべての人材を正規雇用で確保するとなれば、どうしても人件費の負担が重くのしかかってきます。また、案件ごとの開発サイクルで発生する繁忙期と閑散期の波にうまく対応できず、貴重な人材を無駄に過ごさせてしまうおそれがあります」と語る。
そこで検討したのが、派遣や業務委託などによる外部の人材リソースの調達だった。

設計フェーズから先はほぼ一括して任せられる体制に

人材リソースの悩みを抱えていたICSパートナーズが2015年のある日、DCRから新たなオフショア開発の選択肢として紹介されたのが「ミャンマーラボ」である。
ミャンマーラボは、DCRの海外法人Myanmar DCRの人材リソースを生かしたもので、1チーム5~6人体制のラボラトリーチームを結成し、契約期間の技術者の体制を保証したうえで、クライアントの開発を支援するのが特徴だ。
「ミャンマーラボのメンバーは長期間の日本常駐経験を持ち、日本固有の税制度や商習慣、仕事の進め方などを理解した技術者が現地に帰ってチームリーダー(ブリッジSE)を務めているため、不安はありませんでした。日常的なコミュニケーションもすべて日本語で対応できます。さらに確かな技術力だけでなく、一人あたりの単価が安いのも魅力でした」と山崎氏は、当時の印象を振り返る。
続けて、開発本部の田和 裕行氏は、ミャンマーラボについて次のように評価する。
「要件定義までは日本側で行う必要がありますが、設計フェーズから先はほぼ一括してミャンマーラボに任せることができます。依頼当時からWeb会議ツールを通じて日常的にやり取りしていたため意思疎通の問題もありません」(田和氏)さまざまな実績を重ねつつ、2023年7月現在までの約8年間でミャンマーラボの利用は右肩上がりで拡大していき、今では合計5つ(合計26名)のラボラトリーチームと契約し、さまざまな開発プロジェクトを一緒になって進めている。
オフショア開発②

OPEN21 SIASの機能拡張や周辺システム開発に貢献

ミャンマーラボを利用した代表的な取り組みとして、主力製品であるOPEN21 SIASの機能拡張の支援がある。
まず、着手したのがOPEN21 SIASのデータベース対応である。選択肢にPostgreSQLも加えることで、ユーザーのより多様な運用ニーズに応えたいと考えた。とはいえオープンソースであるPostgreSQLを利用するためには、自力で解決しなければならない技術項目が多岐にわたる。
「ソースコードの改修を要する箇所も非常に多く、社内の人材リソースだけではとても対応しきれなかったのですが、ミャンマーラボがその煩雑かつ困難な作業の大半を担ってくれました」と田和氏。ミャンマーラボの貢献により、OPEN21 SIASのPostgreSQL版をリリースすることができたという。
続いて行われたのが、OPEN21 SIASのフロントエンドに位置するWebアプリケーションの開発だ。
「ミャンマーラボには『WebベースのUI/UXがどうあるべきか』といった思想的な部分から技術調査およびノウハウの習得を依頼し、画面設計書の作成からコードの実装、単体テストまで一貫して担っていただきました」と田和氏は語る。ちなみにこの作業は現在も継続して進められており、OPEN21 SIASのモダナイズが進められている。
さらにOPEN21 SIASを取り巻く多くの周辺システムやソリューションの開発が、ミャンマーラボとの連携によって行われている。
「OPEN21 SIASでは基本会計システムの機能拡張を図るほか、管理会計(経営分析)やワークフロー予算執行管理、債権/債務管理、固定資産管理/リース資産管理など、さまざまな周辺業務に対応したサブシステムを拡充することで、お客様のニーズにお応えしています。サブシステムの開発にも多大な人材リソースが必要で、ミャンマーラボは欠かせない存在となっています」と山崎氏は語る。
オフショア開発③

バックオフィス業務全体をターゲットにビジネスを拡大

今後に向けてもICSパートナーズとミャンマーラボの連携をさらに深めていき、利用を拡大させていく方針だ。
「将来的には周辺業務の枠を広げ、経理・総務・人事も含めたバックオフィス業務全体をターゲットにしてきたいという思いがあります」と山崎氏は語る。この構想を現実のものとするためには、システム開発を支える人材リソースのさらなる拡充が大前提となる。
そうした中でICSパートナーズは、継続的にタッグを組みながらプロジェクトを推進し、新たな業務知識や開発標準などのノウハウを身に付けながら、ともに成長していくことができるミャンマーラボに大きな期待を寄せている。
オフショア開発④

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